日本で最初にさつまいもを栽培したは「熊本」!?(2018.9.17)
さつまいもは、いったいどこの国の食べ物なのか?
みなさんは考えたことがありますか。
さつまいもの起源は紀元前1万年前の南米ペルーにあるといわれています。
そこからどういう道をたどって日本に来たかというと・・・
これは専門書に任せるといたしまして、
今回は日本のみのお話。
なんと!
日本で最初にさつまいもを栽培したは「熊本」なんです。
●「さつまいも」というくらいだから鹿児島(薩摩)じゃないの?
さつまいもの日本伝来については諸説あるのですが、定説では中国からまずは琉球に伝わり、宝永4年(1707)ころに鹿児島県種子島が琉球から種芋を取り入れたのが始まりとされています。
しかし、1947年の朝日新聞が
~山鹿(熊本)庶土池田与右衛門入道という人物が慶長5年(1600)に長崎からさつまいもを持帰り植えたが、初めのころは誰も食わなかった、のち薩州から拡がり~
と伝えているそう。
ですから、宝永4年(1707)に琉球から鹿児島に渡る前に、熊本にはさつまいもが入ってきていたということになります。
●ポルトガル人 → 長崎 → 熊本
では、どこから熊本に入ってきたのか。それは長崎からといわれています。
池田与右衛門入道という人物は長崎で海運業をしていた関係で、外国人と接する機会があり、特にポルトガル語は堪能であったことから、ポルトガル人からさつまいを入手したと考えられています。そして、そのさつまいもを故郷の熊本にへ持ち帰ったというわけです。
慶長5年(1600)に長崎では、さつまいもを栽培しているという記録はないので、熊本が国内で最初にさついまいもが栽培されたところということになります。
●生産量全国6位
農林水産省の平成29年産かんしょの収穫量(全国農業地域別・都道府県別) の統計によると、熊本県のさつまいも(かんしょ)収穫量は全国6位。トップは鹿児島県で282,000tでシャアは35%近く。2位は茨木県、3位は千葉県、4位は宮崎県、5位が徳島県、6位が熊本県となっています。
ちなみに熊本県の生産量は22,300t。鹿児島県や宮崎県といった芋焼酎の産地に比べると収穫量ではかないませんが、紅はるかやシルクスイートといった食味の良い甘いさつまいもの産地として西日本では有名です。
国内のさつまいも栽培の発祥の地として、これらの美味しいさつまいもを使ったお菓子やスイーツ、これからもどんどんご紹介していきます。
以上、参考文献より引用及び一部筆者にて改訂加筆
参考文献:『安土桃山から江戸初期にかけての甘藷研究』(西村和正)
:『サツマイモの世界 世界のサツマイモ』(株式会社現代書館)
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糖度の高い厳選したお芋を使用することで、甘さ控えめの餡でも十分に甘さが引き立つ、素材本来の美味しさを生かしたいきなり団子です。
ほんの少しの塩気を足すことで、より一層お芋の甘みを楽しめるよう、計算して作られています。飽きのこない、長年愛され続ける熊本の代表的お菓子です。